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モジュール研究

生成AIを活用した学生面談システムの開発とその効果検証-教育の場における学生と教職員のウェルビーイングのために-

  • 社会領域

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研究の背景

大学教育のユニバーサル化や学生の多様化により、学生が必要とする支援も複雑かつ多彩になっている。その中には、支援を必要としながら相談に訪れない学生の存在も重要な問題となっており、対応の遅れ等が原因で大学の学修についていくことができないといった状況に陥り、退学や不本意な進路変更に至ることがある。
このような学生を早期に発見するには、すべての学生へ頻繁かつきめ細かに面談を実施することが望ましい。しかし、教員側の時間的・労力的な限界があるとともに、教員によって対応が異なる問題がある。また学生側も教員へ相談する際に心理的な障壁があると考えられる。

研究の目的

教員の時間的・労力的な負担と学生の心理的な障壁を軽減しつつ、学生の大学生活や学修上の課題や悩みを早期に把握し、対応を個別化できるようにするために、本研究では生成AIを活用した学生面談システムの開発とその活用を提案する。本面談システムが、学生の大学生活や学修上の問題解決と教職員の負担軽減に、どの程度効果を発揮できるかを検証する。

期待される研究成果

本面談システムにより、教職員の負担軽減のみならず、学生の大学生活や学修上の課題や悩みを早期に可視化し、個別最適化された支援を提供することで、留年退学の防止に資する。またデータサイエンスに基づくアプローチで、教育の質向上と教員・学生間の信頼関係構築を実現し、本学の教育学修支援体制がより強化され、本学の学生と教職員のウェルビーイングに資することが期待できる。

今後の展開

まずは本面談システムを試験導入し、本面談システムを利用した学生・教職員に教育効果等についてアンケート及びインタビュー調査を行い、その回答結果をもとに、本面談システムの改良を行う。 その後、本面談システムを本格導入し、そこで蓄積された学生応答データに基づき、大学生活や学修上の課題や悩みの早期発見、個別最適化された支援(学生一人一人の学習スタイルや課題に応じた履修計画や学修アドバイスを提案)、教育改善の推進(困難科目や課題領域を特定し、重点科目の設定や授業内容の見直しに活用)、コミュニケーション促進(教員が気づきにくい学生の悩みを発見し、適切な対応を実施)を行うと共に、教職員の負担を軽減することで、学生と教職員のウェルビーイングを図りたい。

研究関連画像(※タップで拡大画像を表示できます)

Research Team

木藤 聡一

木藤 聡一

薬学部・薬学科・教授

大本 まさのり

大本 まさのり

薬学部・薬学科・教授

杉森 公一

杉森 公一

高等教育推進センター・教授

倉島 由紀子

倉島 由紀子

薬学部・薬学科・講師

高橋 達雄

高橋 達雄

薬学部・薬学科・教授

武本 眞清

武本 眞清

薬学部・薬学科・准教授

池田 啓一

池田 啓一

薬学部・薬学科・講師

畑 友佳子

畑 友佳子

薬学部・薬学科・講師

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