50周年記念事業募金
コア研究

地域在住高齢者における認知機能低下に関連する要因の解明

  • 精神領域

#研究キーワード

研究の背景

現代社会における高齢化の進展に伴い、認知症の予防が重要な課題となっています。特に、認知症発症前の軽度認知症やpreclinical dementiaといった早期の認知機能障害の兆候を捉えることが、効果的な介入に繋がると考えられています。認知機能低下に関連する要因として、身体機能、精神機能、生活習慣、社会的活動などが挙げられます。これらの要因と認知機能障害の兆候との関連を解明し、早期発見と予防策を講じることは、高齢者の生活の質を向上させるだけでなく、認知症の進行を遅らせるために不可欠です。

研究の目的

本研究の目的は、地域在住高齢者における認知機能低下の兆候に関連する要因を明らかにすることです。具体的には、軽度認知症やpreclinical dementiaといった初期段階の認知機能障害を早期に捉えるための指標を特定し、身体機能、精神状態、生活習慣、社会的つながりなどの要因が認知機能低下にどの程度影響を与えるかを評価します。この関連性を解明することで、認知症発症リスクを明確化し、早期発見と予防に繋げるための科学的基盤を構築することを目指します。

期待される研究成果

本研究を通じて、地域在住高齢者の軽度認知症やpreclinical dementiaの早期兆候を検出するための新たな指標や評価方法が確立されることが期待されます。これにより、対象者の認知機能低下を早期に発見し、適切な予防介入につなげることが可能となります。また、初期段階の認知機能障害に関連する要因を明らかにすることで、健常高齢者に対する認知症の一次予防介入プログラムの策定に寄与することができます。これらの成果は、高齢者の生活の質の向上と認知症の進行抑制に貢献するものです。

今後の展開

本研究で得られた知見を基に、地域在住高齢者に対する認知機能低下の早期発見と予防介入のための標準化された評価ツールの開発を目指します。このツールを活用することで、医療機関や地域コミュニティでの実践的応用が進み、認知症予防の効果が高まることが期待されます。さらに、研究成果を広く発信し、全国的な認知症予防プログラムの充実に寄与します。将来的には、国際的な研究機関との連携を強化し、グローバルな視点から認知症予防の取り組みを推進します。これにより、高齢者が健康で幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指します。

研究関連画像(※タップで拡大画像を表示できます)

Research Team

合田 明生

合田 明生

医療保健学部・理学療法学科・講師

一覧に戻る