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医療保健学部 理学療法学科

合田 明生講師

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地域在住高齢者の認知機能低下に関わる要因を解明し、認知症予防の推進に取り組みます

すべての人々が身体的、精神的、社会的に健康で、充実した生活を送ることができるウェルビーイングな社会の実現に向けて、認知機能低下の早期発見と予防システムの開発や、ロボット介在療法などの最新テクノロジーを活用した介入支援を通じて、高齢者や認知症患者のQOL向上を図りたいと考えています。

本研究では、地域在住高齢者の認知機能低下を早期に発見するための指標を特定し、認知症発症のリスク要因を明らかにしようとしています。さらに、得られた結果を基に、認知機能低下の早期発見と予防介入のための標準化された評価ツールの開発に向けた科学的基盤を構築します。

まず、認知機能障害の有病率を確認するため、国内3拠点に居住する65歳以上の高齢者600名程度を対象に、年齢や教育歴、病歴、要介護認定や転倒の有無、食事や運動・嗜好品などの生活習慣、社会活動などのプロフィールを調査します。さらに、認知機能、身体機能、精神・心理機能を主観評価と客観的指標で測定します。これらの測定結果を解析し、測定地域に住む高齢者の認知症の発症前期、軽度認知機能低下、認知機能障害の有病率を確認します。

続いて、「認知機能障害に関連する要因分析」として、1回目の測定から1年後および2年後に同じ項目で2回目、3回目の測定を実施します。ベースライン調査との比較から認知症の発症前期、軽度認知機能低下、認知機能障害に陥った者を判定し、多変量解析により認知機能障害の発生要因を検証します。

本研究では、得られた知見を基に地域在住高齢者に対する認知機能低下の早期発見と予防介入のための標準化された評価ツールの開発も目指します。このツールを活用することで、医療機関や地域コミュニティでの実践的応用が進み、認知症予防の効果が高まることが期待されます。さらに、研究成果を広く発信し、将来的には、国際的な研究機関との連携を強化し、グローバルな視点から認知症予防の取り組みを推進したいと考えています。

私が考えるウェルビーイングな社会

すべての人々が身体的、精神的、社会的に健康で、充実した生活を送ることができる社会。すべての世代が豊かで幸福な人生を享受できる社会。

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